長編 悪魔の万華鏡

□究極の愛
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愛してます…

この気持ちが愛なのか執着の錯覚なのか、正直私には分かりません。
だけど貴方を想うと胸が苦しく、貴方を独占したくて仕方がありません
この気持ちに名を付けるなら、愛としか言えないでしょう。

『可愛…』
愛しい名前…
『こちらに来て下さい…』
美しい髪。美しい瞳。美しい可愛。
『愛してますよ…』
美しい体を抱きしめる。

何度唇を重ねても、何度身体を重ねても満たされない。
もっと…もっと可愛を抱きしめたい。
もっと…もっと知りたい。
可愛を独占したい。

可愛が話す使用人に嫉妬した。
だからその使用人を殺した。
可愛が優しく微笑む花に嫉妬した。
だからその花を握りつぶした。
可愛が見る太陽に嫉妬した。
だから可愛の部屋には太陽が昇らない様にした。
可愛が見る家具、料理、虫、空気…全てに嫉妬した。
だから可愛の目を見えなくした。

だけど…満足しない。
可愛の存在が私を狂わせる。
私だけの…私だけのモノにしたいんです…。
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