長編 悪魔の万華鏡

□万華鏡
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『可愛…こちらへ早く

きてくれませんか…?』

浴衣姿でベットに腰掛け、テラスにいる可愛を愛おしそうに呼んだ。

『待って…今ね…すごく…』

可愛は背中を向けたまま熱心に綺麗な紫色の筒を覗きこんでいる。

『月明かりでね…見る万華鏡ってすごく綺麗なの…』
出張先で手に入れた美しい万華鏡
を一目見た時、1人屋敷で待つ可愛に買って帰ろうと思った。
細い筒の中で美しい絵柄を無限と作り出す。万華鏡はメフィストにとって可愛そのものだった。
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