Kis-My-Ft2*短編集

□記憶喪失になった彼氏
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そして月日は流れ
大学2回生の春
原因はまだ分からぬまま2回生へと進級してしまった
高嗣の様子はまだ以前と変わらぬまま
友人たちはもう考えないで新しい恋探したら?なんて言ってもくるけど私が好きなのはあの人だけだからと言葉を押し切って過ごしてきた
だってなんでこうなったのか分からないのに
好きなのに何もなかった、あの日々を何もなかったになんてできない
「もう戻れないのかな、あの頃みたいに」
大学内のベンチで腰かけてそう呟いてると
「あのさ・・」
「え?」
高嗣から声をかけてきたのだ
「俺、ほんとに君の事忘れてんのかな?周りからすごい言われんだよね、なんでそんなになったんだよって、いつもあいつの傍に居たじゃんって」
周りからすごくそう言う事を言われていたらしく、気になって私に声をかけたんだそう
前はきつい反応ばかりでごめんと謝った後
「忘れてるなら思い出したいんだけど、どうやったら思い出せる?」
どうやったら思い出せるのか分からないけど
声をかけてくれただけで嬉しくて
私は高嗣に抱きついてしまった
「ちょ、ちょっと・・、何、どうしたの!?」
焦る高嗣なんて気にせずギューッと抱きついたままで
「どうしたら記憶が戻るか分からないけど、傍に居てよニカちゃん」
と言って私は泣き出してしまった
「なんかほんとごめん」
「謝らなくていいよぉ・・」
泣きじゃくり抱きついたままでいると
高嗣ががくんと崩れ去るようになって
私も体制が崩れて地面に手がついてしまった
「ごめん、俺のせいで・・」
「あ、うん平気」
ケガをしてくれてないか心配してくれただけかと思いきや
「俺、お前の事忘れてたんでしょ?」
「え?」
「昨年から今まで、・・1年はいってないよね、半年ぐらい?・・その期間ずっと忘れてたんだよね?・・辛い思いさせたよね、ごめん」
記憶が急に戻ったらしく今までの私への態度について謝ってきた
「なんでか分からないけど、俺ほんとお前の事忘れてた、でも忘れてた時の記憶もあるし、病院も行った事もあるし、あいつらから俺の態度についてさんざん言われてたし、ほんっとごめん」
本当に記憶が戻ったんだと思い一度止まってた涙がまた溢れ出てきて高嗣の前で大泣きした
あまりに泣くものだからおろおろしだすのだけど
「泣くなよっ、俺ここにいんだろ?」
照れて恥かしながら私を抱きしめてくれて
「ちゃんと傍に居るから泣くなって」
「でもぉ・・」
涙はなかなか止まらなくて
「どうすりゃいいんだよぉ」
と言いながら周りをキョロキョロした後に
「・・っ!」
優しくキスしてくれてたのだ
「えあう・・//」
「これでいい?」
「うわわ//」
「涙止まった?」
そのキスのあと涙は止まったのだが顔が火照って火照ってしかたなかった
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