osomatsu

□カラオケ
2ページ/2ページ

何て言ってソファの上をぴょんぴょんと子供の様に飛び回るから、ついつい可愛いなと思ってしまう。
そのまま交互に歌い続け、段々眠くなってきてしまった。そんな私とは反対に十四松はまだまだ元気そうだ。この部屋には十四松しか居ないし、少しくらい寝転んでもいいかな、と思い寝転んでみる。ソファの上は心地良くて此の儘寝転んで居たら本当に寝てしまいそうだ。



「あれ、名無しさんちゃんどうしたの!?しんどいの!?」
「え?違う違う……何か少し眠くて…」
「え!?何で眠いのー!?」



ぎょっとした顔でテーブルに身を乗り出してくる。何でと言われても今眠気が襲ってきたのだからそれ以外に理由が無い。そう思いつつ欠伸をしていると、十四松がソファから離れて私の腰の隣に座る。眠気もありぼーっとして居ると私の顔の横に手を置き、触れるだけのキスをしてきた。



「!?な、何して………」
「何か名無しさんちゃん見てるとちゅーしたくなった!」



言い終えるとまたちゅ、と口付ける。何度も、角度を変えて。流石に恥ずかしくて耐えられなくなり彼の頭を押し返す。



「……嫌?」
「え、い、いや…」



何時もの元気な声では無く、不安気な声で聞いてくる。そんな風に聞かれたら嫌何てとても言えなくなる。まぁ嫌というか恥ずかしいだけなのだが。



「嫌じゃ…ない……」
「!良かったあー!!」



彼が安堵している内に起き上がろうと試みるが、横に置かれた手が邪魔で中々起き上がれない。すると彼は私の背にそっと腕を回して起こしてくれた。



「わ…有難う」
「へへっ、名無しさんちゃん大好き好き好きー!!」



そのまま少し苦しいくらいに抱き締められる。でも不思議と安心出来て、相手の肩に顎を乗せると優しく頭を撫でてくれる。



「………私も、十四松が大好きだよ」



耳元でそう言えば一旦私の身体を離して、少し長めで、でも息苦しくはない口付け。十四松の優しさを感じた。
そして、どちらからともなくまたお互いを抱き締め合った。
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ