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□当たり前のように
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黒尾鉄朗、 音駒高校3年生。
バレーボール部主将、ミドルブロッカー。身長は僕とだいたい同じで、体重は僕の方が軽い。(だからよく肉食えっていわれる)誕生日は11月17日で、好物はサンマの塩焼き。髪型はセットだと思われる事が多いけど、ただの寝癖。

性格はどこか飄々としていて、勝手気ままな黒猫のような掴みどころがない感じ。ニヤニヤ笑いで人を挑発するのが得意。たまに性格悪いところが出るけど、面倒見がよくて優しい。

僕の恋人。


黒尾さんは東京に、僕は宮城に住んでいるから当然遠距離恋愛で、お互いに高校生で部活も忙しくなかなか会うことは難しい。
それでも毎日まめに連絡をくれるし、週に2回くらいだけど寝る前に通話してお互いの声を聞いてから眠ったりする。

眠気とダルさが支配する体に黒尾さんの声は心地良く、なんだか安心手してまう。そのせいか通話した後はいつもより寝つきが良い。
電話越しでも、あの人が笑う顔や驚く顔が浮かんで来てまるで黒尾さんがすぐ側にいて会話をしているような気分になる。

でも凄くたまにだが、
声は届くのにその体温に触れられないこの距離に、胸が締め付けられてどうしようも無くなる時がある。

すぐ隣りには居無い。
その温もりには触れられない。
当たり前のように、いつも側に居るなんてことは叶わない…。
そんな事百も承知だったというのに寂しくて仕方ない。

そんな事を思っていたせいか言葉を詰まらせてしまう僕に、黒尾さんはいつも
「寂しい思いさせてごめんな」
と謝ってくる。
別にこれは黒尾さんのせいでもないのに。付き合うと決めた時から分かっていたのに、そんな事でこの人を困らせる事は出来ない。
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