短編
□嫌だったから…
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〜シンタローside〜
俺はカノが好きだった
好きだった…んだけど。
「好きですシンタロー君。
僕と付き合ってください」
なんて真面目に呼び出されて告白するもんだから
嬉しい…んだけど、
嫌なんだよな…
「ごめん、カノ…無理」
「嘘でしょ？僕知ってるんだよ
セトが心を読んだときカノが好き、って言ってたって」
「……違うクラスの鹿野じゃないの？」
「残念ながらみごとにこの学校には鹿野君一人しかいません。そう、ぼくだけ」
……返事に困るじゃねぇか
俺も好きです、とか言えないし…
てか言いたくない
あーあ素直になりてぇな…
「なんで無理なの？好きなのに？」
「気持ち悪いだろ…男…しかも俺なんて」
「シンタロー君。君自分の可愛さ知らないの？」
「…ぶりっこじゃんよ」
俺が可愛い？まじありえないよ
ありえなさすぎて涙出ちゃうよ。
「……で、どーなのシンタロー君。」
「は？」
「へ、ん、じ」
「えっ…」
返事って言われてもなぁ…
てかさっき無理って言ったよね
絶対、百パー言ったからね。
「yesって言うまで帰らせないよ」
何こいつ怖えええええっ
そんなリア充…いやホモ充になりたいのですか。
俺は嫌です。好きでも、ね、うん
「一つ質問。」