小説

□2章
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ゲーム開始から2ヶ月たった。アインクラットでは2千人が死んだ。まだ第1層は攻略されていない。僕1人で攻略しようとしたらダンジョンに入ることが出来なかった。多分茅場のせいだろうが。かずもボスの部屋まで行けないらしい。(パーティーを組んでいるけど)ただ僕は第1層の地図をボス部屋まで続くものを持っている。それを公開して早速、攻略会議が行われた。
「はーい!今から攻略会議を始めたいと思います!俺はディアベル、職業は気持ち的にナイトやってます!」
あーなんてか洒落っけある人だな、うん。
「ではまずパーティーを組んで下さい!パーティーが組めたらレイドを作るんだ!」
「……どうする?まど姉?俺らあぶれてるよ?」
「まあまあWWあっちょっと待ってて。」
たまたま近くにいたソロの女性プレーヤーに声をかけてみた。
「あの、すいません。一緒にパーティー組みませんか?」
「………」
あっなんか嫌そう。まあそうか。こんな真っ黒なフード被った男か女か解んないやつじゃ。
「今回だけのやつです!あのお願いします!」
「……うん、わかった。」
なんとか了承してもらって、僕、かず、アスナさん(さっき確認した)の3人のパーティーが出来た。その時だった。
「ちょっとまってんか!」1人の男、キバオウとかいう人が飛び出してきた。
「この中に、今まで死んでった2千人にわびなアカンやつがおるはずやろ!」
その言葉を聞いた途端、僕の隣にいたかずがびくびくと震えだした。
「大丈夫?」
小声で伺うと小さく頷いた。
「発言いいか?」
なにかキバオウが話したあとに大柄な男、エギルとかいう人が発言した。
その人がβテスターの無実を証明してくれた。
かずも落ち着きを取り戻したので、少し安心した。

この後ディアベルの作戦が伝えられ、攻略会議は終了した。
「まど姉、これから明日までどうする?」
ふとかずに声をかけられたのでとりあえず…と話し出した。
「なんか入ってたスキル三つ、試しながらレベル上げしたいかな。」
「へぇ、どんなスキル?」
興味津々に聞いてくるかずに、誰にも言わない、という約束で教えた。
「スキルハントとスキルシェアとスキルクラフトってやつ。」
「ほお!効果は?」
ますます嬉しそうに聞いてきた。
「…移動したらねー」
「うん!わかった!」


移動先
「で、スキルハントは漢字で書くと能力捕獲。多分他人のスキルを自分のものとして使う感じかなと。あとそのスキルはハントをスキル欄から消すまで使えるってやつ。スキルシェアは前のハントと一緒に使えて、自分の持っているスキルなら他人と共有できるやつかな。漢字は能力共有だった。これも永遠的に使えるっぽい。最後のは…「まって一回止まって。」うん?」
言われて止まってみると質問された。
「それいつから?」
「始まりの町出てから。」
びっくりと言う感じの顔でまた質問をしてきた。
「出現条件は?」
「解んない。多分ユニークスキルかなと…」
「…へぇ…」
「誰にも言うなよ。」
「解った。」
「ほい、じゃ最後のは能力作製と書いてスキルクラフト。今までなかったスキルを産み出すのと、既にあるスキルをその使用者用にカスタマイズ出来る能力。これも前の二つと合わせて使えるよ。」
「おお…!」
「まだ試して無いけど。」
苦笑のしながら付け足した。
「凄いな!それ!」
「だろ!今度かずに使ってあげる!」
「やった!」
こんな会話のあと少しだけ戦闘して帰った。
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