Beat
□ravi
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《Sungjae side》
「ただいま〜……」
時計の針が日付を超えてから少したったころ。
みんな寝てるだろうからとそーっとドアを開けて、あまり音を立てないようにしながら静かにただいまと言って宿舎に入る。
最近ソロで行動することが多くなった僕は、今日もヒョンたちがダンスの練習のため事務所に向かう中、一人だけドラマの、撮影現場へと向かう。
ドラマの撮影って結構大変なんだ。朝早くからこんな夜中までかかるのなんて当たり前。
だから今日もヒョンたちが起きる前に宿舎を出て、みんなグッスリ寝てるころにやっと帰ってきた。
まあでも、俳優はずっとやってみたかったことだから、疲れることもあるけどそれよりも充実してて楽しさのほうが大きいけどね。
リビングは真っ暗。さすがに誰も起きていない。
あー…ちょっと寂しいな……
毎日一緒な家族のようなメンバーに全く会わないと、それはそれでなんだか落ち着かない。
スキンシップやハグが大好きな僕は、いつもメンバーに抱きついたりして幸せな気分になってるとこもある。
今日は晴れてはいたけど少し気温が低くて、思い切り水をかぶるシーンなんかもあって、ちょっと、ほんのちょっとだけ疲れちゃったんだ。
メンバーの体温が恋しい。
………今日、誰かのベットに潜り込んじゃおうかな?
そんなことを考えながら、適当に荷物を置いてシャワー室に向かった。