そるきゃ2

□特等席はオレ
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新しい楽譜が配られた。

曲決めのときになんとなく曲は聞いていたけれど、いざ楽譜を目の前にしてもどんな曲かが未だぼんやりしてしまう。



「ねえ打樋、ここの雰囲気ってどういうイメージだっけ?」



帰り道、真新しい楽譜をお互いに眺めながら歩いている。

他のパートの動きなども確認してみれば、多少は曲のイメージが掴めるかもしれない。

そう思った私は隣で楽譜を眺めている打樋に尋ねる。



「ん?どこだ?」



打樋が1歩こちらに近づいて私の楽譜を覗き込む。

ここ、と言いながら指をさすと小説番号を確認した打樋はまた自分の楽譜を眺める。

短いようで長い唸り声が聞こえる。

しばらく返事を待っていると、何かを閃いたように打樋が目を見開く。



「ウシャ!決めた!これからうちに来い!」


「は……えっ!?なんでそうなるの!?」



突然早歩きになる打樋に置いて行かれないように私も慌てて小走りする。

大股で歩く打樋は思っていた以上に速く、早歩きだけではどんどんと距離を広げられてしまった。

少しだけ駆け足で追いつくと、打樋はにっとこちらに笑いかける。



「口で説明は難しい!うちにCDがあるから聴きにくりゃいいだろ!」


















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