そるきゃ
□僕にしか見られない君
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朝の眩しい日差しでゆっくりと目を覚ます。
少しだけぼうっと天井を眺めていると隣で何かがもぞもぞと動く。
「…………そっか、そうだった」
僕の隣で眠る彼女の姿を視認して、昨夜の出来事を思い出す。
またひとつ、別の意味で彼女は僕のものになった。
普段は明るく少しだけお調子者なところもある女の子。
しかし昨日は違った。
いつもなら直情的な彼女が顔を真っ赤にして恥ずかしがりながらも僕を求めてくれた。
その一連の流れを思い出し、ぽかぽかと胸があたたかくなる。
「かわいかったな、ごんべさん」
そっと布団から手を伸ばし髪を弄っていると、知らぬ間に彼女と目が合っていた。
「……かわいいは過去形なの?」
少しだけむくれた表情でこちらを見ている彼女からは昨夜のような扇情的な視線はない。
いつものごんべさんだ。
どちらも同じごんべさんだと分かっているけれど、いつもの彼女がいることが妙に安心した。
「過去形じゃないよ。そもそもかわいいって言葉、まるで上から目線みたいだよね、不快にもなるよね、ごめん」
慌てて彼女の髪から手を離すと、ごんべさんは少しだけ眉をハの字にして小さく溜め息を吐く。
僕が卑屈なことを言ってるときは大体いつもこういう顔をする。
「不快じゃない。もっと言ってほしい。忍が思ってること、教えてよ」
彼女から離れていく僕の腕を彼女自身が引き留めるように掴み、真っ直ぐにこちらを見据える。
いつもはもっとあどけない表情をしているはずなのに。
時折見せる女性らしい視線にとくりと胸が高鳴る。
「っ……そういうこと、他所ではだめだよ」
窘めるように言って、僕は彼女の腰に腕を回してついばむようなキスを落とした。
すると彼女は満足したようににこりといつものように無邪気に笑う。
「はーい、気を付けます」
寝起きのふにゃりとした笑顔に僕も思わず頬が緩む。
幸せってこういうことを言うんだろうな。
僕は今ある幸せを味わうように深く口づけた。
恥ずかしい…
私は裏夢は書かないって決めてたんです
読むのは好きですけど(笑)
まあ、事後ならよくね?と思いました!
リクエストの「御器谷先輩で甘々」でした!
あまり具体的なリクエストじゃなかったので挑戦しちゃいましたw
楽しいけど、なんかこう、色気が足りない…
2014.07.16 更新