そるきゃ

□傍にいたのは俺だから
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「あんたもうちょっと笑顔になるとか、物言い優しくするとかできないわけ!?」


「俺は元からこの顔だし、事実を言ったまでだ」



部室を中心に校舎に響き渡るのは二人の吹奏楽部員の声だ。

しかし特別珍しいことではなく、これは日常茶飯事である。

事実、同じ吹奏楽部員は誰も気に留めることなくいつもと変わらずに活動を続けている。



「ニコッと笑顔になれば女の子泣かせずに済むのにね、仏頂面さん」


「そういうごんべさんもいつまでも口うるさいから彼氏の一人もできないんだ」



事の発端は部活動に関することでも、言い合いはやがてお互いの悪態へと変わっていく。

ただの喧嘩だからこそ、部員の誰もが首を挟もうとはしなかった。




















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