ばらかもん

□叶わない
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―俺は君を見て、君はヤツを見る。

幼なじみの美羽と俺は、毎日一緒にいた。優しくて、可愛い美羽。
そんな彼女に俺はいつからか、
想いを寄せている。

だか、先生が来てから、美羽はいつも先生の話ばかりする。
『今日ね、先生にお菓子作ってあげたんだ!』
嬉しそうに話す美羽。
「へぇー、なに作ったの?」
平然を装うが腹の中では美羽に先生の話をしてほしくなくて…

『あのね、ケーキ焼いたんだ!』
でも、嬉しそうに、君の可愛い笑顔を見てしまうと、俺は駄目みたい。
『それでね?………ヒロ兄?』
「……美羽は本当に先生が好きだな。」

美羽は黙って下を向いてしまった。

そして、
『先生は、私の特別だよ♪……あっ、せんせー!!』
そう言って先生の所へ行ってしまった。

―そうか、
俺じゃ駄目なんだ…
でも、ごめんな?

それでも俺はお前を諦めることが出来ないんだ。

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