青色のキセキ

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私はどこかで目を覚ました。

ここがどこかは分からない。

わたしはなんでここにいるんだろう。

というよりは、私は誰なんだろう。

私は誰なの。

なんで何もわからないの。






「おう、起きたか!
大丈夫か?」

「……大丈夫?誰?」

「俺は青峰大輝。お前は?」

「私は…………誰?分からない」

「は?自分の名前だそ?わからないわけ…………」

「分からない、何も知らないの」



私だって、自分が怖い。

ん?怖いって何?

自分を知らないことが?


「大丈夫か?」

「大丈夫じゃない…………、私は誰?」

「!!…………、とりあえず落ち着け 」

「あ、……はい」

「なんか覚えてることはあるか?」

「何もない」

「そうか…………お前名前も覚えてないんだよな?
それじゃあよ、名前つけてやる」

「え?」

「名前ないと不便だろ?
ずっとお前とかやだろ?

んー、なににすっかなぁー、
あ、




名前が無いで、ナナだ!
名無しの、ナナ!」

「…………ナナ…………?」

「俺のことは大輝でいいからな」

「大輝……」

「おう!」



大輝に、”ナナ”と言う名前をもらった。

不思議な気持ちだ。



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