彼と私の航海日誌

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ご飯を食べ終わった私は食器を片付けながらそういえば、とソファーで寛ぐマルコさんを振り返る。
「鳥ってことは……、マルコさん飛べるんですか?」
『まぁ、鳥だからねぃ』
当たり前だよぃ、と言ったマルコさんに思わず胸が高鳴った。
「良いな良いなっ!!空飛ぶってどんな感じですか?!」
『どんなって……、まぁ、悪くはないかねぇ……』
そう言ったマルコさんに、彼のいるリビングへと向かいそんなマルコさんの前へと座り込み目を輝かせた私に、マルコさんは小さく首をひねると簡潔な言葉を返してくれた。
「人を乗せて飛ぶこともできるんですか?」
『一人ぐらいなら余裕だよぃ』
そう言ってその大きな羽を広げたマルコさん。
ゆうに2メートルはあるその大きさにわぁ!と感嘆の声が漏れる。
「いつか私を背中に乗せて飛んでください!!」
夢なんです!空飛ぶの!と言った私にマルコさんは呆けたように私を見やると苦笑を洩らした。
『そうだねぃ…、気が向いたら乗せてやっても良いよぃ』
そう言って笑ったマルコさんに顔を綻ばせ約束ですよ!とそんなマルコさんの羽をギュッと握りしめた。


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