金色猫とタンゴ

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 ―ブ― ブー ブー
モンキー宅のテーブルの上で静かに震える携帯に、ルフィの宿題の手伝いをしていたエースはふと、ソレへと視線を落とすと台所でダダンの手伝いをしている幸へと視線を向けた。
「オーイ、幸!ケータイ鳴ってんぞー!」
「えー?誰から―?」
そう言ってその背に声をかけたエースは、皿洗いの途中なんだろう食器を手に自分を振り返った幸を見やると再びテーブルの上の幸の携帯へと視線を落とした。
「『さちお』だってよ」
「あー、幸男なら良いや。ほっといて」
そう言って再びシンクへと向き直ってしまった幸に、サッチの扱いぞんざい過ぎんだろ…、と幸のバイト先のチーフの顔を思い浮かべたエースはハハハ…と苦笑いを浮かべるとピタリ、と止んだ携帯を一瞥し再びルフィの宿題を手伝うべく問題用紙へと視線を落とした。

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