金色猫とタンゴ

□序章
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太陽もとっくに沈んだ午後10時、街の喧騒で溢れかえる道を家へと帰るべく歩いていたマルコは路地裏から聞こえてきた怒声にふと、歩みを止めていた。
路地裏に向けた視線に、その先に見えたのは数人の男が『何か』を取り囲んでいる姿だった。

『オイオイ、先にケンカ吹っ掛けてきといてもう終わりかよ?!』
『まぁ良いじゃねぇか、このままお楽しみと行こうぜ〜』

そう耳に届いた男達の楽しげな会話に、物騒な世の中だよぃ、とどこか面倒くさげに溜息を吐きだしたマルコは手にしていた鞄を肩に担ぐとそんな男達の居る路地裏へと歩き出した。

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