そして君に恋をする
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「待つさぁ!行ってどうするんだしよ?!」
「田仁志の言うとおりさぁ!だぁにぃやー、あがりちょーに行く金なんかねーらんだばぁ?!」
そう言って俺の両腕を掴んで引っ張る慧君と凛。
金なんかないけどそれでもジッとしてるよりはマシだばぁ!?
何かを言って必死に引きとめようとする慧君と凛。
そんな俺達の前にスッと永四郎が立ちはだかった。
「甲斐君、ゴーヤー……食えよ、生で」
「は……?あがっ?!」
足を止めて永四郎を見上げるといきなりゴーヤーを生で口に突っ込まれた。
苦さと不味さで意識が吹っ飛んだ。