そして君に恋をする

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集合場所へつくと少し遠くのところで見慣れた姿が見える。
『おっ、手塚が来たみたいだにゃー!』
『あれ……?女の子連れてない……?』
離れた位置でも聞こえる英二と不二の会話。
3年全員が集まってるみたいでみんながこちらに歩み寄ってくる。
「すまない、待たせた」
「いや、良いよ。それより、その子……」
国光の言葉に大石が私をチラリと見る。
ってか……その子?!
私どんだけ忘れ去られてるの?!
「はいたい。みんな久しぶり」
「「「「「楓?!」」」」」
なんでみんなそんなに驚くんだよ……。
ちょっとショック受けるぞ。
「え〜!?いつ帰って来たの?!ってか可愛くなったんじゃにゃい?!」
「昨日の夜にね。可愛いかぁ、マジでぇ?」
ちょ、照れるじゃないか!
キャッキャキャッキャと喜んでいる英二に来てよかったなぁなんて思う。
ってかみんなもかなり大人びたんじゃない?







「楓はさ、もちろん高校はこっちだよな?な?」
不二達と話していると思い出したようにそう聞いてきた英二。
嬉しそうに顔を綻ばせる英二を見て私は言葉に詰まった。
「んー……そうだね」
なんて曖昧に答えて笑みを返すことしか出来なかった。



暫く他愛ない話で盛り上がっていると国光がそろそろ打とう。と言い出した。
そうだ、みんなはテニスするために来たんだよ。
私も混ぜてもらい皆で練習形式の試合を行った。
国光には惨敗で不二にも勝てる見込みがなかった。
なんか二人ともかなり強くなったなぁ……。
大石と乾とはまともにラリーを続けられた。
乾のデータテニスには結構苦戦したけど。

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