そして君に恋をする

□7
1ページ/7ページ

あれ以来私と凛はよく喋るようになった。
でも彼女の迷惑にならない程度にしている。
誰だって彼氏が他の女と喋っていたら嫌な気になるだろう。





そして3学期の終業式。
事実上の最高学年になった私達は部活の引継ぎやらなんやらでちょっと忙しかった。
部長ははなから分かっていたが永四郎。
副部長はなんと裕次郎。
凛と一緒にこいつで大丈夫なのかよ?って話してたら裕次郎に怒られた。
会計はチィネでそれなりに部活もまとまっていた。
3年の先輩に後は任せた、なんて清清しく言われたらなんか気が重くなった。
学校を卒業したことより部活を引退できたことのほうが嬉しそうで……。
そりゃ監督のスパルタは異常でしたけど……?
最後までお疲れ様でした、と言ったらにふぇーでーびるとマジ泣きされた。



「永四郎、来年度の部費なんだけどさぁ……」
「どれくらい余ってますか?」
チィネが会計で色々出費とか残高とか表を出してくれたからかなり見やすい。
紙を持って永四郎の所に行くとなにやら新しいメニューを考えているようで何かを書いてはバツをつけていた。
「足りなかったということはないみたいですね。来年度もこれで行きます」
「じゃぁ晴美ちゃんにそう伝えとくわぁ」
最近冗談で監督のことを晴美ちゃんと呼び始めたらそれに便乗して裕次郎や凛まで晴美ちゃんと呼び始めた。
まぁ部活以外でだけど。
晴美ちゃん、と言った私に永四郎は眉を寄せたけど頼むと言ってまた紙に視線を落とした。

「あぁ、永四郎。それとね…………」

次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ