そして君に恋をする

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暫く沈黙が続いて徐に私が口を開いた。
「高校受験さ……まだ迷ってるんだ」
さっきの英二の言葉を思い出す。
引っ越す前は中学卒業したらこっちに帰ってくるつもりでいた。
でも、いざ引っ越して、永四郎や、凛や、裕次郎達に出会って、そしたら……分からなくなった。
出来れば、もう少しあっちにいたい。
「楓が好きなようにしたら良いだろ。」
一生帰ってこないわけじゃないんだろう?と聞かれてうん、と素直に頷けた。
国光は強制はしない。
私がこういう性格だって分かっているから。
見上げた空は、沖縄と同じで青く澄んでいた。

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