悪役のチケット 1

□25
1ページ/1ページ

―ばたっ



野郎の息の根が止まったとの同時に、ボロボロの女が倒れた



「………」



そろそろと女に近付くが、女はうつ伏せのまま動かない

……気絶した、か…

極限の状態だったのか、人が死ぬのを初めて見たか何だかはどうでもいい





さ、帰ろう



「アレ、マルコ?」



さて、港はどっちだったかねい



「おーい、マルコさーん」



ああ、西だ



「無視!?ヒドイ!」





「………チッ」

「舌打ち!?」



路地裏の影からひょっこり顔をだしたそいつ

前髪だけをピンで後ろに纏めた



「何しに来た、でこっぱち」

「でこ…………、いやさ、なんか鳥マルコ影のみつけたから追っかけて来たんだけど…どしたの、その人達」



でこっぱちが指差すのは先程の野郎と女



「野郎は殺った」

「オンナノコは?」

「………………倒れた」

「ふーん……いやいやいや、野郎はいいとしてさ、倒れた!?お前何したんだよ!」

「別に、どうでもいいだろい」

「よくねーよ!あーあーもーこんなにボロボロになって」



でこっぱちは女にかけより、背負っ、



「何してんだ、」

「いや、何って、背負った」

「知ってる!何で、背負ったんだ」

「こんなに怪我してんだ、エリーさんに見てもらうんだよ」

「はあ?ソイツが敵だったら、どうするつもりだ!」

「あー、その時は俺っちの責任で」

「………………チッ」



俺の眉間にシワが寄る



「このお人好し」

「……んまぁ、それが」








「サッチさんですから」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ