悪役のチケット 1
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no、side
海を恐れ、海賊は指を折る程度しか居ない今の時代
この大海原を支配していると言っても過言ではない海賊が居た
『ゴール・D・ロジャー』
『金獅子のシキ』
『エドワード・ニューゲート』
この3人が率いる海賊団のどれかが、
世界をモノにすると言われている
政府、海軍の要人達も、この海賊達の名を聞けば唸るほどだ
そんな中、エドワード・ニューゲート……『白ひげ』率いる『白ひげ海賊団』の海賊船
白い鯨を模して造られた『モビー・ディック号』は
とある島に船を寄せようとしていた――
・
―モビー・ディック号
金髪の少年がサブマストの柱に腰掛け
海をぼんやり見つめていた
「…………」
「こんな所に居たのか」
1人の大柄の男が綱を登り、少年に話しかける
仕事が忙しかったのか、男は汗を垂らしていた
「……ん?」
「もーそろそろ上陸だからよ、俺の手伝え」
「…………」
少年は立ち上がり
「…わかったよい」
「っし、ついてこい、マルコ」
「………」
少年のふんわりとした金髪がゆらゆら、風になびき
―ボファ……
少年を
青い炎が包み込んだ
・
今日は、風が強い