悪役のチケット 1

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私はONE PIECEが好きだ



中学生の頃、何気なくジャンプに掲載されていたONE PIECEを読んだのが始まり



私はどっぷりとその世界に浸ってしまった



漫画も穴空きではあるが頑張って買い



毎日毎日読んでは胸をときめかせていた



漫画が青春なんて、人が聞いたら笑うだろうか



その熱は大人になっても冷めることはなかった



旦那も漫画好きの傾向があり



毎週日曜日には子供も含め、家族揃ってアニメを見たものだ





それが今、私はその世界にいる





最初は信じられなかった



誰かの胎内から出てきたことなど



死んだはずなのに何故?



何故私は小さくなっている?



何故…なんで、なんで!何故?何故?



パニックになり赤ん坊の体の私は何も出来ず



ただただ泣くことしか出来なかった



時々その「何故?」が頭を占め



泣きわめく日々が続いた



私を生んだ女せ……母さんは泣きわめく私をあやしてくれた





私は泣くのをやめた





そして、私がONE PIECEの世界にいる事を実感したのは





マーシャル・D・ティーチという自身の名前





父さんの頭の「MARENE」と書かれた帽子に





「正義」と書かれたのマント





私はその時また泣いた





それが1歳までの記憶

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