le livre

□うさとらやりとり
1ページ/2ページ

「バニー、今日ウチ来ねぇ?」
「急ですね、もちろん虎徹さんからのお誘いとあれば何を置いても参上致しますが」
「実家から野菜送ってきてさ、バニーちゃんにも食べてもらえって!」
「虎徹さんの手料理ですね、楽しみです。その後で虎徹さんを食べる的な」
「よし、じゃあ仕事終わらせるぞ〜」

「南瓜の天ぷら美味しいですね」
「そういえば実家に一緒に行った時も美味いって言ってたな」
「僕、南瓜はお菓子のイメージが強かったんです。それにモソモソした感じが苦手で。でも薄く切ってフライドするとこんなに美味しいとは思いませんでした」
「お〜熱いうちにどんどん食えよ、バニー。ナスの天ぷらもあるからな」
「茄子、揚げてあるのに油っこくないですね」
「新鮮だからな。さっと火に通すだけだ」
「虎徹さんは見掛けによらず料理しますよね」
「バニーは野菜はサラダが多いな。やっぱウサギだから?」
「ウサギは余計です。生野菜は体に良いんですよ。酵素が摂取できて」
「あ、サラダじゃないけどこれ食べてみろよ。ナスの浅漬け」
「ピクルスですか?僕はちょっと…」
「違う違う。ただの塩漬け。食べてみ」
「あ、あっさりしてますね。これも安寿さんが?」
「あ〜、いやまぁ、今日バニーが来るならと思って朝漬けておいた」
「朝のうちに!?僕のために?嬉しいです!」
「うわ、ストップ!食べてる最中に抱きつくな!あとこれ!」
「?何ですか?」
「ツルムラサキのお浸し。こっちじゃメジャーじゃねぇなぁ。アクが強いからマヨかけて食べるのがオススメだけどな」
「って虎徹さん、かけ過ぎです!油分が多いんですから控えないと。せめて手作りした方が良いです!」
「え〜、じゃあバニー作ってくれよ。バニーはドレッシング手作りするんだろ」
「…虎徹さん」
「?なに」
「もしかして遠回しに誘ってます?虎徹さんが料理をして、僕がドレッシングを作る。二人でキッチンに並んで作業する、そんな生活をしようと」
「いや、ドレッシング一つでなんでそこまで話が飛ぶの?」

「ご馳走さまでした」
「おそまつさまでした。バニー、先シャワー使えよ。俺は皿洗ってるから」
「…」
「どうしたバニー」
「…」
「えーっと、バニーちゃん?」
「…」
「あの〜バーナビーさーん」
「つまりっっっ!虎徹さん!貴方は食事の後は虎徹さんが僕に食べられる的なことを最初から期待してたんですね!このおやビッチが!!」
「やだもうバニー!この残念ハンサム!」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ