スラムダンク長編
□恋の駆け引き3
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貴方「本っ当に助かった!ありがとう花形!」
花形「いや…大したことはしてないよ」
中庭のベンチに2人で腰を掛ける。
実は、花形は私が藤真を好きな事を知っている。
密かに私を応援してくれているのも、花形だ。
多分、今回は藤真の噂を聞きつけて、私をフォローしに来てくれたんだろう。
貴方「本当にありがとう、花形。私、後少しで心折れそうだった。」
花形「…だろうな。」
貴方「でも、やっぱり藤真の幸せが一番だもんね。応援、しないと」
花形「水野……」
俯きつつも、笑って誤魔化そうとする。
今まで、藤真の事で色々悩んできたけど、その中でも今日が一番辛い。
私、多分今笑えてないよね。
花形「…今日は、アイツと顔合わせるな」
貴方「え…?」
花形「お前、藤真と顔合わせたら、絶対無理に笑おうとするだろ。」
貴方「うん……」
花形「今回はバレバレだぞ。笑えてない。むしろ泣いてる。」
う、ストレートに言ってくれますね…。
まぁ実際、涙を止めるのが精一杯なんだけど。
貴方「ん…花形、私頑張る」
花形「ああ。頑張れよ」
貴方「ありがとね!」
うん、今度はちゃんと笑えた。
そんな私達の様子を上から藤真が見ていたことに、私は気付かなかった。