雲に守られし月姫
□月姫と死ぬ気のコントロール
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side 恭弥
「委員長、報告が…」
「何?僕は今、忙しいんだけど」
「あの金髪の男についてです」
「…それが?」
「い、いえ!実は、涼花さんに頼まれて調べたのですが…」
「だったらスズに報告するものじゃないの?」
「…いえ、出来ないんです」
「なぜだい?」
「実は…」
「……!?」
翌日。
「よう、恭弥。今日は戦う前に指輪の話をしてえ。騙してるみてーで、すっきりしねぇからな」
「いいよ、興味ないから。あなたをグチャグチャにすること以外」
「ったく、困ったやつだぜ」
「…それと」
「?」
「あなたがマフィアのボスだということ以外」
「!?」
「図星みたいだね」
「…どこで知った?」
「副委員長がね、スズに頼まれて調べたみたいなんだ。そして、調べ終わったあと僕に報告してきたのさ」
「(ボスの正体がこんなに早くバレるとはな…)」
「でもよ、何でその子じゃなくてその事をお前に報告してきたんだ?」
「出来ないからさ」
「は?」
「……スズは、昔マフィアに拐われた事があるからね」
「!?」