雲に守られし月姫U
□月姫と白蘭
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『………っ』
目を開けると、そこには一面真っ白な部屋だった。
『………ここは』
「やあ、お目覚めかい?」
『………!誰』
「ん〜。そんなに警戒しないでよ。君にはなにもしないって」
『………信用できない』
「困ったなぁ。どうすれば信用してくれる?」
『………知らない』
「冷たいなぁ♪まあ、そこも可愛いけどね。………涼花チャン?」
『……!?どうして、名前を!?』
「あれ?もう、感情が戻ってるの?あはは、これはちょっと計算外だねぇ」
『…………何者?どうしてそんなに知ってんの?』
「君のことなら何でも知ってるよ〜?例えば、人体実験とか♪」
『………!?』
「まあ、世間話はここまでにして…。ようこそ、十年後の世界へ♪」
『………じゅ、ねんご?』
「そう!ここは、未来の世界なのさ♪そして、僕の名前は白蘭」
『…………白蘭』
「それでね、君に頼みたいことがあるんだ」
『………やだ』
「まだなにも言ってないんだけどなぁ…。まあでも、君には拒否権はないしね♪」
そう言って、近づいてくる白蘭。
思わず逃げようとする。
しかし、
ガシャン!
『………!?』
「あはは♪無駄だよ、その手錠の鍵は僕が持っているからね♪」
『………っ』
逃げられない…
そして、涼花の目の前にたち頭に手をかざす白蘭。
『………何を』
「君には、僕の人形になってもらうよ」
『………ぅ、あ!?』
瞬間、何かに意識が引っ張られる。
『………っ、や…め』
「ふふ♪」
『………うわぁあぁぁ!!!』
恭兄…