落書き

□その先に君がいた
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つう



最近どうも、おかしいんだ。





体の不調を、はるちゃんにだけこっそり相談してみた。

たまにふっと、息苦しくなったり…
泣きたくなったり…
イライラしたり…
心臓のあたりがふわふわしたり…



真剣に悩んで相談したのに、はるちゃんは笑った。

そして、
「それは、つうが治し方を知ってるよ。」
なんて言った。



はるちゃんなんかに頼んだのが間違いだった。
最初っからつうに聞けばよかったんだ。

でもなんか、ちょっとだけ迷ったからはるちゃんにした。








「つう、ちょっといいかな?」

ホテルの部屋を代わってもらって、つうにゆっくり相談してみる。

真剣なつうを見つめると、あぁ。
またあの感じ。
今日はなんか症状が悪化してる。



「どうしたん?大丈夫?」
「いや…その…ね、はるひ、病気になったみたいで…」



つうはびっくりして、大きな目をぐっと開いた。
いつもの息苦しさがはるひを襲った。

症状をひとつひとつ話していくと、はるちゃんよりもずっと真剣に聞いてくれる。

話し終えると、つうは笑った。
はるちゃんと同じように笑った。



「なんでつうまで笑うの!?みんなして、ひどいよ…」

「ふふっ、はるひ。」
「ん?」
「その症状が出るときさ、いっつも誰かのこと考えてない?」
「え、べつに、そんな感じは…」
「よーく、考えてみて!」
「んー…えー、わからん!」
「えー、じゃあさ…」



ーつうのこと、考えてみて。
つうのこと、見て。ー



息苦しくて、胸が痛くなった。



「つうの、せい…?」
「人聞き悪いなぁ。」
「え、だって…」



真ん前にいたつうが、いつの間にか真上にいて、はるひにこんな言葉を浴びせてきた。





「はるひ、つうのこと…好きやろ?」
 

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