HUNTER×HUNTER
□乙女ちくね
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俺は昔からフェイが好きだ
いや、男同士なんて
異常だってことは分かってる
それでも好きなんだ
「―…フェイタン、フェイタン、」
モジャ、っとクセっ毛の金髪の少年
「?…フィン、どうしたか?」
隣に居る背の低い黒髪の少年が
金髪の少年…そう、フィンクスに声をかけられ、小首をかしげている
「あのな、スッゲーフェイタンが気に入りそうな本見つけたんだぜ!!」
そう言いながら、フィンクスは瓦礫の山を指さした
「ほんとか…!?」
それを聞いた途端
フェイタンの表情が
ぱぁ、っと明るくなる
「あぁ、一緒に読まないか!?」
「――………はっ…、…夢、かぁ…」
どうやら先程の幼少期のシーンは
フィンクスの夢のようだ
「…しっかし…俺…、物心着いた時からフェイタンが好きだったのか…、…つか、フェイタン素直過ぎ。何あのフェイタン」
…確かに、今のフェイタンは
残虐非道で冷酷だ
「昔は可愛かったなぁ…」
そんなことを言いながら頭を掻く
フィンクスは起き上がって
皆のいる大広間へ向かった