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こっそりひっそり。

2人だけの秘密。



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04/17(Thu) 01:29
時世



ぶん殴るぞコラ。


朝っぱらからなんぞそうそうさせねーよ!
まったくこれだから野郎ときたら……!

………まぁ、リゾットの後ろについて私もリビングに入った訳だけど。
通りすがりに思いっきり冷たい目で見てやったわ。

多分に八つ当たり含めて。



「おはようございまーす」

「オアヨウ」

「ブォン・ジョールノー」

「Buongiorno!」

「むかつく!」



日本語で挨拶したら日本語で返そうとしてくれたからちゃんと挨拶したのに。
めっちゃ良い発音でこれ聞こえがよしに返されたんだけど畜生。

なるべく当たり障りなく、“普通”に挨拶して。

いそいそと“いつも通り”にリゾットの隣に座って。

…………おかしいな、なんかソワソワする。

私の“定位置”なのにな。
っていうか……うわぁ………フィレンツェさんチョーカーなんか着けてる珍しいアハハ似合ってますよ、…………ぅえあ地雷くせぇ。



「あ、フィレンツェさんそういうの持ってたんですね流石に似合うむかつく」

「確かに珍しいな」

「リゾット君まで。それより何かあったのかい?
急な呼び出しの割りに大分かかったみたいだけれど」

「困ったものさ。いや、大したことじゃあないんだがな……」



内心大分びびりながら。

でも、普段の私ならつっこまない訳がないチョーカーの話を振ったけど、幸い流れた……流してもらったと言うべきなのだろうけど。

リゾットとフィレンツェさんがなんか話してる間に、私はこっそり、スタンドの“根”を伸ばす。
フィレンツェさんに。

“転移”はまだしない。

私が持つ訳にもいかないから移す相手を“生け贄”を見付けてから……。
だから今は調べるだけ。

傷の程度と箇所とを。

負傷レベルは軽度だから感度上げなきゃだけど多分いけるだろ。
嫌でも視界に入るくらい距離も近いし。



「…………(笑えないぞ。
ちょっと待て、待て、なんだよオイ傷だらけじゃないか嘘だろ私か私なのか)」



……調べて、顔がきつりそうになった。



「……咲?」

「咲、今朝はホントに顔色が優れないが……」

「…冷凍パン食べたんだけどさ、まだ冷たいとこあったまま食べたのって、やっぱりまずかったかな……」

「うわ無精」

「コイツホントに女かよ」

「たまには手を抜きたいこともあるんです!」

「お前いつでも不精だろ」

「具合悪いってんのにナニこのサディスト共」




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04/18(Fri) 14:37
ロビン






“いつも通り”だ。

いつも通り、なんら変わらず。



「みんな人のことは言えないだろうに、無精だなんて。」

「待てよ、だってコイツ女だぜ?」

「“性差”は理解出来るが“差別”はいかがなものかと思うけれど?」

「あ〜始まった、この屁理屈野郎が。」

「聞き捨てならないなプロシュート。屁理屈じゃあなくて世間一般常識程度の正論だよ。」

「わけがわかんねぇな。」

「だったら黙ってろ。」

「なッ、おいオメェ今日キツくねぇか?あれか生理か?」

「やだァ〜、私ったらナプキン忘れちゃったァ〜。」

「んぐッ!!」

「やっべ、鳥肌がすげぇ…」

「は、鼻痛てェ…鼻からコーヒー吹いちまった…!」

「あぁ、ごめんごめん。」



…面倒くさいプロシュートは適当にあしらいつつ。

みんなが噎せて、流れた話題。

つまらないな、なんでだろう。



「――そうだ、フィレンツェ、」

「うん、なんだいリゾット君?」

「今夜の任務なんだが、ターゲットを当分泳がせるそうだ。」

「……?へぇ、なんでまた?」

「俺が呼び出された件と関係があるらしい。それまで別チームと俺がソイツ含め張り付かなきゃあならなくなったんだが。」

「……あぁ、諜報かい?」

「大嫌いだろう?」

「よくわかってくれていて嬉しいよ。」

「仕事に支障は無いだろうが、あちらがどうかはわからないからな。」

「キミ(チームのリーダー)なら迂闊なことはしてこないだろうしね。」

「そういうことだ。」





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04/20(Sun) 10:37
時世




え、待ってちょっと。



なに、じゃ、リゾットしばらくいないの?

……で、フィレンツェさんはいるの?

ひょっとして??


………なにそれ気まずい。


いや“いつも通り”に接すれば良いとは判ってる。

だってそうする他ないじゃあないか?

昨夜の事実と真実がどうであれ“やらかした”ことは確かなんだから。

物証があるしなぁ……。

っていうか私の脳内に残る1割でも実際フィレンツェさんに見られてたら自殺モノだわほんと…どう思われたかも気になるし……!!

現時点でフィレンツェさん直視できてないってのに……つーか“諜報”かまた面倒な………。

……いや、まさかな……?



「忙しいんだ、平和じゃあないね」



独り言のつもりでつぶやいた、ら。

半端にさ迷わせてた視線がバッチリと、よりによってプロシュートさんにかち合ってしまった。

一瞬びくった。



「どうしたんですかプロシュートさん、折角の綺麗なお顔が……」

「病院行くか?」

「やだ。大丈夫ですよ」

「あれ?咲お前、一寸前に生理終わったハズだろ?」

「メローネ、何でお前も把握してるんだ」

「お前も待てよ……“も”ってなんだ」

「そもそも食中りだってば多分……!!」



阿呆なやりとりは気にしたら負けだ。

いいように弄られるに決まってるから、まぁいつもは直情的につっこむけど。

今は痛いのアピールしておとなしくしてるのが得策だろうから。



「あ、ああそうだ、手伝えることあったら言ってね、リゾット。そうないけど」

「頼むから大人しくしていてくれないか」

「“具合が悪い”ので要請されなきゃ動きませんよ、今回は」

「いつも動かなくていい」

「やだこの人私にいつも痛み抱えてろって」

「そんなこと言って。必要なことは頼むからそれまで大人しくしててくれって話だろうに」

「……わかってますよそんなこと!」



大丈夫、フィレンツェさんにも“普通”に噛み付けてる、はず。

あとはタイミング見て、理由付けはしたし、腹痛ガーとか言ってトイレに籠って〈転移〉すればいい。

トイレは鍵がかかるからね……シャワールームは鍵があっても開けるバカがいるからね……………

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04/21(Mon) 14:53
ロビン







……そうか。

どうやら彼女は“覚えている”のかもしれない。

程度は知れないが。

いつも通りを装ってはいても、やはり何となく違うような。

私に噛み付きはするけれど、ほとんど私と目を合わせない。

多分、故意に。



「…………」

「どうした?」

「ん…いや、諜報とだなんてボスは何を考えているんだろうと思ってね。」

「さぁな。それは俺たちが考えることじゃあない。」

「だろうね。ただ…」

「ただ?」

「…デカい話にならなきゃあいいのだけど。」

「俺もそう思うよ。」



仕事の話をしつつも、私の意識は彼女に向けられていた。

そりゃあそうだろう。

爪痕も噛み痕も痛みが無くなってしまったのだから。

多分彼女の仕業だ。



「……な、なんですか?」

「何が?」

「いえ…」



手洗いに行っていた彼女が、リビングに入るなり私にそう言って。

腹が痛いと言っていた割には何もせず帰ってきたようだけれど。

そこでわざと目を合わせれば。

確信した。

彼女は覚えていて、事後処理をしたんだ。

そりゃあそうだ、私が誰かに気付かれてしまえば自分だって危ういわけだから。

彼女の取った行動は正しい。

しかし私の傷は移転したのか、それともそのまま彼女が持っているのか……



「フィレンツェ、どうした?」

「ん?うん、具合悪そうだなって。――咲ちゃん、大丈夫かい?帰るなら送っていってあげるよ。」

「え?いや、そんな帰る程でもないんで…」

「どうするリゾット君。私が嫌なら他の…ギアッチョ君とかにでも。」

「…確かに顔色が悪いんだがな。」

「大丈夫だってば!」

「無理はよくないよ。」

「同感だ。」

「じゃあ上で休む!それならいいでしょ?」

「どう思う?」

「…ちゃんと休まるならいいんだが…」





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04/23(Wed) 08:35
時世




「じゃあ上いくけど…あ、でも出かけるときは声かけてね?」

「ああ。……本当に大丈夫か?」

「大丈夫大丈夫、すぐ治るよ。…………すぐにね」



何故か込み上げるモノがあって顔が歪みそうだったけど、出来る限り穏当に苦笑をする。

やばい、フィレンツェさんがこわい超こわいどういうこと。

これは単に私の心理的な問題なのか、実際彼も何か思うところがあるのか。



「(そりゃあるよな、あんなガッツリ傷つけられちゃあ)じゃあ皆おやすみー」

「まだ朝」

「起きたばっかだろ」

「寝る気か」

「具合が悪い時は寝るに限るでしよ。っていうか横になってるべき」


適当にやりとりをしてリビングを出て。

上に上がって一人でリアルにOTZになる。

さっき個室で確かめた。


フィレンツェさんから転移してきた“傷痕”


………自分を抱き締めるようにして、確かめたよ、酷い爪痕。

完全に一致ってやつだ、犯人私だ、やべぇ。

これ絶対滲みただろうな…っていうかこれ終わったな私これ相当やらかしてるわ見られてるわ。



「…………ど…っ」



どうしよう、とか呟きかけてフィレンツェさんがいることを思い出して口をつぐむ――――危ない危ない。

引っ掻き傷は、一本ずつ、無関係な方々に転移した。

一本ずつなら何の傷かわからないだろうし……。

まぁ、私自身にも一本残してある訳だけど。

そんなことより問題は。



「(この噛み痕だよ……)」



歯の痕はそうそう他人に渡せないよな……万が一にでもヤバイよな…歯形はな…色々………。

本気で噛んだらしく肌が切れて歯がめり込んでそりゃまあクッキリ!

ズクズク痛むんですが。

特に肩口のこれ、やり場に困る。

幸いというべきか、嘆くべきかリゾットは忙しいみたいだし……取り敢えず、私がもっていても今日は乗りきれる。



「……っ、」



横になってぼーっとしていたら、不意に“幻想”を思い出して、いや“幻聴”というべきか。

――――一瞬、ムラッとして本気で死にたくなった。

いや死ぬべきなんだ、………こんな私は。

わかってるのに。

………最悪だ、見苦しい、こんな自分知りたくなかった。

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