期待させないでよ──…
□勝負の日っ!
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「でさー、##NAME5##。今日、何の日か知ってるー?」
今日? 確か、12月20日だよね。
えっと……
「クリスマスの4日前?」
私がそう言うと、紫原君は目を輝かせた。
「クリスマス楽しみだよね〜。お菓子いっぱい食べられるし! ケーキも!」
「うんうん! それにプレゼントも何頼もうか悩むよね!」
「……って、違えよ! 紫原もノッてんじゃねぇ!
今日は赤司の誕生日な!?」
えっ? う、嘘!?
「だから、頑張れよ」
青峰君が、ニッと笑う。
「う、うん……。
あ……でも、今日が赤司君の誕生日って知ってる女の子に先越されてないかな……?
……っていうか、なんで私が赤司君にマフラー渡そうとしてることっ」
知ってるの? って続ける前に緑間君に遮られた。
「見ていれば、誰だってわかるのだよ。バレバレだ馬鹿め」
「え……っ」
そんな、恥ずかしすぎる。
「ま、赤ちんの誕生日知ってる女なんていないでしょー。
赤ちん、女にたかられるの嫌なタイプだしー」
基本、女には隠してるんじゃない? と紫原君は言う。
「それって……私、渡して大丈夫かな?
……っていうか、このこと教えてくれたみんなも、今日のメニュー5倍になったり……」
「大丈夫だろ。オレは雪愛だから教えたんだし……」
「うん? ありがと?」
どういうことだろ……?
青峰君の言う意味があまりわからない。
でも、とにかく頑張ろ。
さっちゃんだって今頃、黒子君にマフラー渡してるんだろうし。
「わかったらさっさと行くのだよ」
「うん、ありがとう。行ってくるね」
「行ってらっしゃーい」
まいう棒をかじっている紫原君に送り出され、私は赤司君の教室まで走った。