LOVE TAKE
□take8
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異界…
魑魅魍魎が集まる世界。
その世界の王は、イスに座り何かを考えている様子。
否
正しくは、その世界の王になる者がイスに座り頬づえをついて寝ている。
「……かぁずと様ぁあぁぁぁ」
寝ている彼を見つけては怒る者が1人。
銀色の長い髪を一つにまとめ、赤い瞳を隠すかのように眼鏡をかけ、服装は燕尾服をまとう男。
「この書類!!明日の戴冠式には間に合わせてください」
パチリと燕尾服の男が指を鳴らすと彼の頭にたくさんの書類が落ちる。
「―――っ!?」
かなりビックリしたのかイスから崩れ落ちた。
「わかりましたね?」
そう言うと燕尾服の男は、立ち去っていった。
書類の山から抜け出し、彼はため息をはいて呟いた。
「………優」
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