LOVE TAKE
□take3
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現在の時刻、夜の8時。
優は、残業中の永瀬を待っていた。
自販機で買った珈琲は、すでに冷えてあまり美味しくない。
「……先輩、遅いな」
何でこんな時間まで待たないといけなくなったかと言うと……。
朝8時
「あっ、永瀬先輩」
「おぉ優じゃないか。おはよう」
人の良い笑みで挨拶してくれて慌てて挨拶を返した。
「で?どうしたのかな?」
「あっ…はい、実は……「永瀬、ちょっといいか?」
と呼び止められて永瀬は、ゴメンと言いながら行ってしまった。
「あとで…いっか」
しかし、話しかけようとすると邪魔をするかのように次々と声がかかる。
諦めようとした時、携帯に永瀬からメールが入った。
『何か相談があるのだろう?今日は残業で遅くなるが待っていられるかい?』
『はい!!じゃあ、休憩室で待ってます』
そういう事で今待っているのだけど……。
「やっぱり、遅い。……様子見に行ってみようかな」
腰を浮かせるとガチャっと扉が開いて永瀬が入ってきた。
「すまない。待たせて……帰るつもりだったのかい?」
「いえ、永瀬先輩の様子を見に行こうとしてた所なんです」
「そうか……じゃあ、行こうか」
9時30分、やっと会社から出る事ができた。
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