進撃の恋愛SS
□近いようで遠い
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タッタッタッ
足音がする。ベルトルトはなんだか嫌な予感がした。
ドンッ
「ベルトルさん!」
「うわっ、ユ、ユミル」
がしっと肩に腕を回されて、至近距離で話しかけられた。
「やっぱベルトルさん高ぇな〜。そうだ、さっきのライナーの話なんだけどさ…」
ニヤニヤ笑いながら会話を進めるユミル。
「_ベルトルさんってアニが好きなのか?」
「!!」
途端、真っ赤になるベルトルト。
(こ、こんなところアニに見られでもしたら…)
話題をそらそうと試みた。
「ユミル…君は、いつも近いね」
「? ああ、迷惑だったか?ならすまん」
パッと腕が離れた。
「ベルトルさんちょうどいい高さなんだよ。他の奴らは、小さすぎる」
「ラ、ライナーでもいいじゃないか」
「あのゴリラはダメだ。私のクリスタ一筋だからな」
(腕、離れた…。あれ、何で僕は少し残念そうなんだ?)
心の中で首をかしげるベルトルト。
「んじゃなっ、ベルトルさん。アニに
よろしく伝えてやろーか?」
「そっ、そんなことしちゃ怒るからね!てゆーか、別に好きじゃ…」
「ハイハイ。ベルトルさんが怒ったところ、見てみたい気もするが…」
「冗談で言ってるんじゃないよ!」
がはは、と笑ってユミルは去って行った。