【裏】進撃のえろえろSS
□ 8巻第31話パラレル
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「_アニ…!」
路地裏から、小さな声がした。任務の途中だったが、アニは少し周りを見渡して、誰にも気づかれないよう声のした方に駆け寄った。
「_アルミン…!」
そこにいたのはアルミンだった。
「やぁ…、もうすっかり憲兵団だね」
いつもの戦闘服じゃない。私服でもない。見慣れない格好だ。
「どうしたの…?それに、その格好は?」
「荷運び人さ…。立体機動装置を雨具で見えないようにしてるんだ」
緊張した面持ちで話すアルミンをアニは少し訝しんだ。
「どうしたの?」
少し強い語調になってしまった。本当は、アルミンが会いに来てくれて嬉しいのに…。
少し俯き加減だったアルミンが、フードを脱いで真っ直ぐアニを見つめる。
「……エレンを逃がすことに、強力してくれないかな…?」
「…!?エレンを…!?」
突然切り出された話題に少し困惑するアニ。
エレンは_根性があるやつだと思っていた。自分はこんなだから、決して協調性があるとは言い難いが人と関わり合って上手くやれるエレンは同期として好感を持っていた。その、エレンの脱走計画に自分が加担する…?
「なんで私なの?」
「門をくぐるには憲兵団の力が必要なんだ」
断ろうかとも思った。たが、せっかくアルミンがこうして会いに来てくれたのだ。
(これは、罠か、それとも…_)
気配から察するに、状況から察するに、思い当たることから察するに、これは…_
「いいよ」
アニの勘がそれは危険だと叫んでいた。だが、アニは、欲望を優先した。数分黙り込んだ後、結論を出した。
安堵の顔をするアルミンに、
「ただし…」
間髪入れずアニは言葉を紡いだ。
「私を、私を…_」
(様子が変だ…)
アニはそっとアルミンに近づいた。ピクッとアルミンが反応した。
「そんなに、怖がらないで…」
アルミンが後退する。何をされるのか不安でたまらなかったが、それも束の間だった。壁に追い詰められた。
「アニ…?」
アニが、いつもより幾分柔らかな表情を浮かべた。
「アルミン…ずっと、心配してたんだよ」
アニの右手が頬に触れた。アニはさらに距離を詰め、アルミンに密着してキスをした。
「…んっ」
ペロッ、クチャッ…
アニはさらに舌をねじ込ませて、歯列、口腔内あらゆるところを舐め回した。
「ふっ…ハァ、ハァ…アニ!何をするんだ!」
「寂しかった…」
ぷはっと口を離して、そう呟くとアルミンの太ももを撫でた。
「…_!」
ピクンと反応するアルミン。その反応が可愛くて、愛おしくてアニはつい口走ってしまった。
「ここで、シて……」
上目遣いで懇願するアニ。目を合わせていられなくて、アルミンは俯いて呟いた。
「僕だって…ずっと、寂しかったさ」