進撃の恋愛SS
□近いようで遠い
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「だっはっはっは!そりゃコニー、おめぇが馬鹿なせいだよっ」
食事後の就寝までの時間。訓練兵たちの数少ないくつろぎのひと時である。
「ユミル、そんなにコニーを馬鹿にしちゃ可哀相でしょ」
クリスタがユミルをたしなめる。
(結婚してくれ…)
こんなことをライナーは思うのだった。
テーブルに並んで座り、おしゃべりをしているところだ。左列の奥側からミカサ、エレン、コニー、ジャン、ライナー、右列の奥側からアニ、アルミン、サシャ、クリスタ、ユミル、ベルトルトという並びだ。
(ユミル…近い)
今日もまたユミルが誰と構わず接触し、隣の人には肩に腕を回したりもたれたりして笑い転げる。
こんな風に皆で集まっていても、話題は多様である。
アルミン「アニは…本当に格闘術が上手だね」
アニ「別に…あんたが弱すぎるだけだと思うけど」
サシャ「コニー!明日こそはおかわりのパァン争奪戦は負けません!」
コニー「望むところだ!シャアアア」
サシャ「キェエエエエエ!」
ジャン「ミ、ミカサ!明日こそは、その、俺とくんれ_」
ミカサ「エレン、そろそろ戻ろう」
エレン「お、おう。んじゃあ、先に失礼するぜ」
コニー「っ!? おいジャン!俺の服で何拭った!」
ジャン「人との…信頼だ」
コニー「またかよ…」
ユミル「クリスタ結婚してくれ!」
ライナー「俺もだ!」
クリスタ「んもう!二人とも何を言ってるの!」
ベル?「ユミル…腕、腕…」
ユミル「んだ?」キョトン
ベル?「………」カァァァァ
ライナー「ベルトルト?お前はアニじゃなかったのか?」
ベル?「なっ!? 何を言い出すんだ!」
ライナー「違ったか?」ニヤニヤ
クリスタ「ライナー!」
ライナー「す、すまん…(天使に怒られた)」
と、こんなように今日も騒がしい一日が終わった。と思われた。が、さっきのライナーの一言のせいで、日常がベルトルトの思いもよらない超展開へと進路を変えた。