進撃の恋愛SS
□訓練兵時代A
1ページ/3ページ
「……アンタもしつこいねアルミン」
「こうなったら、意地でもアニに訓練を受けてもらう!」
今日もアルミンは、対人格闘術の訓練をサボろうとするアニを引き留めた。
「何度来たって同じさ。アンタじゃ私には勝てないよ」
はぁ…とため息をつくアニに、アルミンは笑いかけた。
「君が折れてくれることを願うよ」
アニが軽くジャンプする。体を慣らしているようだ。
(_来るっ…!)
アルミンは身構えた。この前アニに投げ飛ばされてから、アルミンはエレンに稽古をつけてもらっていた。
(少しは、違うはず!)
アニが助走をつける。アルミンはよく見て、ギリギリまでアニを引きつけた。
「_はぁっ!」
アニの小柄な体格からは想像もできない威力の蹴りだ。
ヒュッ
だが、アルミンはそれを交わした。
「!? …練習でもしたのかい?」
まさか避けられるなんて、とでも言うふうにアニが目を見開いた。
「エレンに教えてもらったんだ。強くならないことには、アニとまともに勝負できないからね」
(コイツ_どうしてそこまでして、私に訓練を受けさせたがる?私にはいざとなれば_)
「アニ!余所見しないで」
アルミンが足掛けを繰り出した。
「あっ…」
アニが我に返った時にはもう遅かった。