日常SS
□喧騒
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「エレン…夕飯の時間」
ミカサがエレンの肩を揺する。
「_んあっ?もう朝か…」
寝相が悪く、大の字になったままエレンはうっすら目を開けた。
「エレン、しっかりして。もう夜だよ?体は大丈夫?」
「ミカサ…アルミン…なんだか俺は悪い夢を見てたらしい」
アルミンがエレンの顔をのぞき込む。
ミカサはエレンの横に、そっと着替えを置いて部屋から出ていった。
エレンはのそのそと起き上がった。ミカサが出ていった扉をじっと見つめる。
「…エレン、ミカサはいつも君のことを心配してる」
「そんなこと、分かってるよ…」
唐突に始まった話題に、エレンは今さらなんだと返事をする。
「昨日も巨人相手に無茶をしていたのを、ミカサに助けられたんだろう?」
「アルミン…朝から説教はやめてくれ」
エレンはボサボサの頭を振ってベッドから立ち上がった。
「もう夜だよ…それに、今夜は次の壁外調査の計画を立てる。エレンも参加しないと」
エレンに気づかれない程度のため息をついて、微妙に笑ってエレンをもう一度催促した。
「…とりあえず着替えるか」
ミカサが置いていった服を着て、エレンはアルミンと部屋を後にした。