小説部屋2

□男は度胸で勝負!?
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≪某月某日・某撮影スタジオ≫



楓「…………」

薫「楓…お前さっきからずっと無言だけどどした?」

楓「”どした?”じゃないよぉ……なんで僕まで来なきゃいけないのさ!」

薫「朱雀さんも言ってただろ?”これからの時代はお前たちが作っていけ”的なことをっその上で48さんや坂道さんとの仕事をどんどん増やして俺たちの存在をアピールしていけと」

楓「了承はしたけどこんな早くに来ると思ってなかったんだもん!それに今回の仕事に関しては薫くんが無理やり引っ張ってきたからでしょ!?」

薫「怒るなって!強引に連れてきたのは謝るけどお前こうでもしないと自分から出演したいって言わないだろ?」

楓「っ……」

薫「女の子が苦手で喋るのが大変なのはわかるけどさっ今後のことを考えても克服していかないとこの業界続けていくの難しいだろ?」

楓「……うん」

薫「心配しなくても大丈夫だって!ゆうなぁもぎおんチャンネルのみんな接しやすからすぐ仲良くなれるよ」

楓「……とっ…取り合えず頑張ってみるよ」

薫「よしその意気だ楓!」

奈「何々っ何の話してるの薫くん?」

薫「おっ奈々。楓とちょっと打ち合わせみたいなものをね♪」

奈「あっ君が薫くんと同期の楓くん?」

楓「はっはい‼」

奈「今日はごめんね!薫くんに無理言ってゲスト枠もう1人欲しいってお願いしたの私なんだ…もし気分悪くなったらいつでも言ってね」

楓「へぇっ…あっ…はい(薫くんどういうこと?)」

薫「(奈々には楓のこと少し話してあるからさ…もしもの時は俺と奈々で対処するからお前は安心して撮影に臨め)」

楓「(わっ…わかった)そっそれじゃっ…今日はよろしくお願いします」

奈「こちらこそよろしくっもう少ししたら始めるからもうちょっと待っててね!」


そう言って奈々はその他のメンバーの元へ行き、残った薫は隣で深呼吸していた楓の背中を軽く撫でた


薫「今の会話だけでそんなに緊張するか‼?」

楓「だから言ったでしょ…慣れていないんだって!」

薫「お前よくそれでここまでやってこられたよな」

楓「役に入っちゃえば平気なのっそれが僕なの!」

薫「やけくそになるなよぉ〜」

美「あっ薫くんおはよぉ〜」

薫「み〜おんおはようっまたお邪魔しに来たよ♪」

美「この間の奈々さんとのお付き合い宣言した動画凄かったよね!さっき見たら再生回数100万回突破してたよ!」

薫「まぁ俺くらいのインフルエンサーならそれくらい当然さ♪」

美「調子いいんだから〜……あれっお隣りの男の子は?」

楓「っ‼」

薫「俺の同期で今日の撮影にゲストで一緒に出演してくれる天条 楓だよ」

美「へぇ〜そうなんだっ初めまして楓くん!AKB48で総監督させていただいている向井地美音です」

楓「はっ…初めましてっ…てっ天条 楓ですっ…きょっ今日はよろしくお願いします!」

薫「お前さっきより緊張してない?もしかして……み〜おんが可愛すぎて見惚れたか?」

楓「ちょっ…薫くん何言ってるのさ!?」

薫「だってお前…さっき奈々と話していた時より顔赤いぞ」

楓「っ/////」

美「あはははっ可愛いな楓くんは♪そんな緊張しなくても大丈夫だよ。リラックスして楽しくやっていこ?」

楓「はっ…はいぃ////」


美音の激励を受けた楓…だが何故か先ほど以上に顔を赤く染め薫の右腕に抱きつき顔を隠した


薫「暑苦しいんだけど…つか俺そういう趣味ないから早く離れろ」

楓「無理…いま顔が凄く熱い////」

薫「お前っ…まさかみ〜おんにガチ惚れしたの!?」

楓「わかんない……けど凄く胸の鼓動が早くなってる////」

薫「あぁ〜そりゃ完全に惚れてるね…どうするっ動画内で告白する?」

楓「しないよ!」

奈「薫くん楓くんっ準備できたよぉ〜」

楓「ほっほらお仕事お仕事‼いくよ薫くん!」

薫「……ひひひっ絶対告らせてやるぜぇ♪」


悪い笑みを浮かべた薫は楓の後を追い、動画の撮影場所であるいつものソファーの前にゆうなぁもぎおんの面々と並ぶように座る


美「じゃあいきますねっ…開始まで5…4…3…2…」

彩「ゆうっ」

奈「なぁっ」

忍「もぎっ」

美「おんっ」

薫「かおっ」

楓「かっかえ!」

薫「噛むなよお前っ‼」

楓「ごっごめん…」

美「まぁまぁっということで…」

彩・奈・忍・美「「「「ゆうなぁもぎおんチャンネルゥゥ〜〜ッ‼」」」」

薫「いぇいぇいぇいぇいパフパフパフパフッ」

忍「それデカキンさんのやつですよっ」

薫「自分のキャラ的に合いそうだから拝借してみた…ちなみに許可は得ていませんっすみませんデカキンさん‼」

奈「許可取りは大切だよっ次は気をつけてね」

薫「りょ〜かい」

彩「とっいうことで今回ゲスト出来てくれました二宮 薫くんと天条 楓くんです!」

薫「どぉ〜もぉ〜薫でぇす‼またお邪魔しに来ましたぁ♪」

楓「えぇ〜初めまして天条 楓です…今日はよろしくお願いします」

彩・奈・忍・美「「「「ようこそぉ〜〜♪」」」」

美「いやぁ〜また薫くんが来てくれましたっ前回の薫くんと奈々さんのお付き合い始めました動画は凄く好評でしたよね!」

彩「ほんとっ私たちのチャンネルで100万再生なんて凄いことだよ!」

忍「その後はどうですかお二人?仲良くやっていますか?」

薫「仲は良いよっ他愛のない口喧嘩はよくするけど」

奈「大半の原因は薫くんだけどね」

薫「おいっ」

忍「まぁお二人の惚気話はそこらへんにして……初めまして楓くんっ」

彩「今日はよろしくお願いしますっ」

楓「こっこちらこそよろしくお願いします…」

奈「ということでっ今日はゲストである楓くんに色々と質問していきたいと思います!」

楓「はぇっ!?」

薫「(ニヤリッ)」

楓「(薫くん…謀ったね!)」

薫「(これを機会に女の子の苦手意識を克服するがいいさ♪)」


なぜ楓が企画の内容を聞いて驚いているか……それは今日やる企画の内容を何も知らされていないからである

実は薫が”知らないままの方が面白い”と提案したところ、それを4人が了承した結果っ今のこの状況になっているのである


楓「(全員から質問されるなんて…絶対無理だよっ恥ずかしいよ////)」

彩「楓くんは薫くんと仲良いんですか?」

楓「はぇっ…えっえぇ…薫くんとは同期なので」

奈「じゃあ蓮くんや唯くんとも同期ってこと?」

楓「そうなりますね…」

忍「同期の中で一番仲良いのは誰ですか?」

楓「……薫くんかと////」

薫「おっ嬉しいこと言うねぇ〜♪」

美「ゆうなぁもぎおんチャンネルの雰囲気はどうかな?」

楓「……フレンドリーで楽しい現場かなと…思いました////」

美「おぉぉ〜ありがとうっ」

薫「じゃあ俺からも…この4人の中でタイプなのは誰?」

楓「(ちょっ薫くぅん…)」

奈「あぁ〜それは気になるかも」

彩「ドキドキするよね」

薫「(さぁ逃げ場はないぞ…腹をくくれ楓♪)」

楓「……えっえぇっと……そのぉ〜……おん」

薫「んっ…なんて言ったの?」

楓「むっ…向井地…美音…さんが…タイプです/////」

美「うぉっ…私!?」

忍「おぉぉ〜やったじゃん美音‼」

彩「おめでとうっ」

美「あっありがとう?なのかな」

楓「っ////」

薫「お前の好みはわかった……じゃあ楓よっ自分のタイプの女の子が目の前にいてっそれでいてお前はさっきの挨拶の時にみ〜おんにガチ惚れしている」

美「へぇっ!?」

楓「薫くんっこれ以上はほんと無理だってぇ‼」

薫「好きになったみ〜おんが目の前にいてお前のタイプがみ〜おんだということがわかった!なら次にする行動は何かっここまで来た以上は勢いで言えぇぇ‼」

奈「凄いテンションだな……」

楓「…………っ」


薫のテンションが最高潮になりその場の勢いでどんどん話を進めていく、それを聞いていた楓はもじもじしつつ美音の方に顔を向け……


美「……?」

楓「……しょっ…初対面でこういうこと言うのは失礼だと思いますがっ……僕はっ向井地美音さんのことっ…好きなってしまいましたぁ!」

美「っ/////」

薫「(よぉしっよく言ったぞ楓!)」

楓「(あぁぁ〜終わった…僕はっ…僕はなんてことを言ってしまったんだ!断られるとわかっているのに…あとで薫くんに文句言ってやるぅ!)」

美「えぇっと……じゃあさっお試しでお付き合いしてみる?まだお互いのこと知らないわけだし」

楓「……へぇっ!?」

忍「お試しかぁ…まぁでも悪くないアイデアかも知れないね」

彩「付き合ってみないとわからないこともたくさんあるだろうし」

美「どうかな楓くん?」

楓「えっ…そっそのぉ…よろしくお願いします////」

美「こちらこそよろしく////」

薫「いやぁ〜良かったな楓!これで一歩前進出来たぞ‼」

楓「……薫くんっこの撮影終わったら説教ね」

薫「何故に!?」

楓「い・い・ね!?」

薫「はっ……はい」

奈「楓くんっ私も手伝うよ」

楓「ありがとう奈々ちゃん」

薫「(あるえぇ〜…キューピッドになった筈なのになぜこうなるのぉ〜?)」


 
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