book〜リクエスト〜
□キスの奇跡
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みるきーの全身は包帯まみれだった
唯一顔だけは奇跡的に怪我をしていない
顔だけ見ればただ眠っているように見えた
「みるきー」
そう呼び掛けるといつもなら飛び起きて、
「なにー?彩ちゃん?♪」
とニコニコ笑ってくれるが
みるきーはぴくりとも動かない
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その日深夜のぐぐたすにみるきーが重体という事を書いたら
コメント欄がもの凄い勢いで埋まった
「みるきー大丈夫?」
「さや姉支えてあげて」
コメントを読んでたら涙が溢れてきた
みるきーの病室に戻り椅子に座りみるきーの顔を見ながら考えてた
もし、私があの時手をつないでいたら、
みるきーはしばらく私の手を離したがらないはずやから
こんなことには……
ならなかった。
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みるきーの病室で朝を迎えた
でもみるきーは昨日と同じ
「さや姉なにしてるん!!!」
ふいに後ろで叫ばれ、
振り向くとビンタされた