DRRR
□初恋
1ページ/1ページ
僕には最近悩みごとがある
その感情の意味にはとっくに気づいてはいるんだ。
「好き…か」
でも僕は恋をしたことは無い
初恋ってやつを今初めてしている。
こんなにも胸が苦しいものとは思いもしなかった
好きになるだけならこんなに胸は痛くないはず…
悲しいことに、僕が好きな人には好きな子がいる。
それが確定しているから辛いんだ
それがあってか気持ちを伝えれない僕
男の癖に何て情けないんだろうか。
自分に呆れてきた
ひとりで考えていると後ろから声をかけられた。
「ひーびや!何してんだ?こんなところで」
それはデリックだった
出来れば今は会いたくなかった相手
初恋の張本人
「…いや、なんもしてないよ」
自然に目を逸らしてしまう。
好きなのを意識してからはまともに顔を見れなくなってしまった。
「あーそうかよ、でも顔真っ赤だぜ?」
熱でもあるんじゃねーのか?と言ってくるデリックは本当に気づいていないのだろうか、と思うほど無表情だ。
気づいていないのもそれはそれで可愛いなと少し下を向きながらにやけてしまう。
「今、笑っただろ!これでも心配してんだぞ」
そんなことわかっているよ
わからないとか鈍いね、ほんと
でも僕はそんな君が好きだよ。