長編・私は貴方の妹です!
□プロローグ
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ばあんっっ!
「!」
両開きの扉が勢い良く開き、私は咄嗟に後ろに飛び退る。・・・まではよかったのだが、
「え・・・っ!?」
中から女の子が飛び出してきた。
女の子は扉の外に人がいるなど露ほども思っていなかったらしく、勢いを殺せずに私に突っ込んでくる。
「きゃあっ!」
ぼふっ
私は咄嗟に悲鳴を上げる女の子を抱きとめた。多少後ろによろけたが、女の子は怪我をしなかったようだ。
私が安心したのも束の間、女の子の後を追って、今度は赤毛の男の人が飛び出してくる。
「おい、待ちやがれチチナシ!」
その姿を見た瞬間、私の体が固まった。