dream

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帰り道。
みんなはまだ遊ぶらしく、私は気分が乗らなくなったから帰ることにした。

いつもシゲとかなと帰っていたからなんだか1人だと寂しい道のり。

あんなに楽しかったのに。
どうしてこんなに落ち込んでいるんだろう。

自然とため息ばかりついてしまう。



「あやーーー!」

突然後ろからポンッと肩を叩かれた。

「シゲ!びっくりしたー。まだみんなと遊ぶんじゃなかったの?」

「いや、なんかお前のこと気になってさ。」

「えー?調子悪いから離脱しただけだよ?」



ニコっと笑って元気を装った。
シゲが心配そうな顔で私をみる。



「はぁ…。お前分かりやすいな。」

「え!?なにが!?」

「まだとぼけるつもり?手越に彼女いて落ち込んでたんでしょ?」

「そ、そんなことないよ!!!馬鹿なこと言わないで!!!」

「ふーん。ごめんな。俺、お前の気持ちなんとなくわかってたのに手越に彼女いるの知ってた。」

「だーかーらっ、別になんとも思ってないよ!気にしすぎだよシゲっ。謝らないで?」

「お前昔っからそうだよな。素直じゃねーからほっとけないんだよ。」



くしゃっと私の髪を撫でる。

昔から私が落ち込んでいると触ってくるシゲ。



「心配してくれてありがとうシゲ。」

「な、なんだよ。ありがとうとか言われると気持ち悪い!」



さっきまで落ち込んでいたのに、シゲが励ましてくれて少し元気になれた。

私の家まで送ってくれた。



「んじゃ、また明日な!寝坊すんなよー!明日からお前部活始まるんだからちゃんと早めに寝ろよ。」

「言われなくても早く寝ますよーだ!じゃあね!」



今日はなんだか疲れた。
シゲに言われなくても早く寝ますよーだ。

明日からハードな練習が始まる。
この高校のバスケ部はレベルが高いのは知ってた。

練習に打ち込んで、ぜっっったいにレギュラーになってやるんだから。

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