小説

□探し物
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「こんなところで会うなんて
奇遇だなユースタス屋」

「あははは 奇遇なんかじゃねぇよ
先回りして待ってたんだよ
4時間37分」

「・・・・」

「待たせやがって」

「・・・・」

「いや待ってねぇ」

「・・・・」

「この間は7時間51分忍んで
お前は来なかったな」

「・・・・俺はこの島を出る
じゃあな」

人気の少ない
木が茂った崖の上

「いやいや待てよ俺の努力」

「知るか帰る」

ローが崖から
降りようと ジャンプした?

ドテン!!!

「痛てぇな何じしやがる」

両足が地面から離れ
もうすぐこの場からも離れられた
瞬間 ユースタスに足を掴まれ
そのまんま地面に落ちた

「大丈夫かぁ?」

「なわけあるか ふざけんな」

「お前の船 崖の下にあるのか」

「そうだよ ここが一番
安全そうだったからな」

「運命だな俺の船も この下だ」

「・・・・俺のクルーに
何もしてねぇだろうな」

「しねぇよ
お前が大事なもんは
俺の大事なもんだからな」

「・・・・」

「何か言えよ」

「・・・気持ち悪いぞ」

「あ? 体調でも悪ぃのかよ」

「・・・・ユースタス屋 お前が
気持ち悪いんだよ」

「ん?俺は健康だぜ
なんだ見ただけで分かるのか
俺 病気か?」

「・・・頭のな」

「嘘マジかよ治してくれ
俺まだ死ぬわけにいかねぇんだよ」

「・・・・」

「俺まだ好きなやつに
好きって言ってねぇんだぞ」

「そうか
治してぇなら俺の前から消えろ」

「分かった」

「・・・・・!!!」

「消えたぜ」

「左横に来るんじゃねぇええ」

「?」

「・・・・・」

「好きだ」

「・・・・」

「俺はお前が好きだ」

「・・・・」

「好きなやつに やっと言えたぜ」
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