・短編・

□その物
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真夏のパンドラ
連日続く猛暑に嫌になりそうだ

「この猛暑あいつは
大丈夫だろか」

ここ何日か仕事のすれ違いで
会えていないから余計心配だ
あいつはろくに
仕事なんてやらないいが・・・

無理矢理 自分の仕事を終わらせ

今日はいたはずだと
気になるあいつの部屋に向かった

「いるかザクス?」

「あっレイムさんじゃないでスカ
どうぞ開いてるので
入ってくだサイ」

部屋の中から
いつもとかわらない
ブレイクの声が聞こえた

「入るぞ」

「どうぞ どうぞ」

部屋に入るとニコニコと
何か飲んでるブレイクがいた

「今年も暑いな大丈夫か?」

「大丈夫ですヨ
それより久しぶりでスネー」

「そうだな あれから
何か変わったことは無かったか?」

「ありませんよ
レイムさんに会えなかった
くらいデス」


「・・そうか私もだ・・・・
で?さっきから
何を飲んでいるんだ喉が乾いた
私にも少し貰えないか?」

「暑いですからネー
マンゴー味のカルピスですよ」

「マンゴー味?珍しいな」

ブレイクが飲んでたカップを受け取り
ゴクゴク飲もうとしたが

ブゥーッ

「何なんだこれは!?」

「マンゴー味のカルピスですヨ」

「そんなことを
聞いるんじゃない」

「カルピスですよ」

「そんな事はわかっている!!
そうじゃなくて
これは原液じゃないか
何でこんなものが飲めるんだ
マンゴー味のカルピス
その物じゃないか」

「だから言ったじゃないでスカ」

「薄めろ!
こんな物 飲んでいたら
体がいくつあっても足りない」

「薄めたら甘く
なくなるじゃないでスカ」

「ダメだダメだ」

また原液を飲もうとしている
ブレイクからカップを取り上げる

「返してくだサイ
私の夏の楽しみを取る気でスカ」

「知るか」

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