・小説・

□・・・クソッ
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レインズワースの庭で
ティータイムの後片付けを
していた
カチャカチャ
巧みに皿を重ね頭の上に乗せる

「ちょっと待ってブレイク!」

「なんです?オズ君」

「髪に毛虫付いてるよ」

「毛虫ですか どこです?」

素手のまま毛虫を払おうと
手を伸ばした

「素手じゃ危ないよ
図鑑で見たことある毛虫だ
確かそれ毒あるよ」

「・・・いいですよ別に
被れるくらい」

「ダメだよ
届かないから椅子に座って
俺取ってあげるから」

「いやでも オズ君一様
貴族なんですよ
オズ君の手が」

「大丈夫ハンカチ持ってくるから
じっとしてて!」

「はい」

確かに首もとがむずむずする
ような

頭に乗せた皿をテーブルに戻し
言われた通り座ってると
パタパタと子供が走ってくる
音がしてきた

「オズ君 もう来たんでしね」

「本当に見えてないの?
それも不思議
左の首の近くにいるから取るね」

「お願いしマス」

ハンカチを2回折り毛虫を掴む
ブレイクがピクッと動いた

「ごめんブレイク
首に毛虫 当たっちゃった?」

「・・・いえ」

「だってさっきピクってした
じゃんか」

「大丈夫でスヨ〜」

「ダメダメ絶対ダメ
ブレイクの肌 少女みたい
だからきっと弱いもん」

「うるせー黙れ 女顔の糞ガキ」
「おや久しぶりにエミリーが
喋ってくれましたヨ」

「エミリーも主人の肌を
褒められて嬉しかったんだね」

「・・・・」

「薬用クリーム持ってきたんだ
塗るね」

「えっやめて下さい!」

「何言ってるのさ
塗っといた方が絶対いいよ」

「いえでも」

ぴとっ

「・・・・ッ」

固まるブレイク
気配が読めなかった

「冷たかった?」

「・・・・」

ぬるぬるぬる

「ヒィッ」

「ブレイクもしかして首弱いの?」

ぬりぬり

「いぇえ?そんなわけ
ないじゃないでデスかぁ」

「そうだよね
いくら何でも可愛いポイント
稼ぎすぎだよね」

ぬりぬり

「・・・・・」
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