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□ピンキーリング
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「あ、名無しさんちゃん可愛い指輪してるねー!

ピンキーリング?」


メイクをしてる鏡越しに話しかけてくる淳くん。



この人は本当に細かな所に気づく。


メイク変えた事とか、

新しいネイルとか、

アクセサリーとか。


そして、ピンキーリングという言葉を知っている男性も少ないだろう。

これがガーリーと呼ばれる所以かな。



「そうなんですよ!可愛いでしょ?」

「うんうん、可愛いー☆

名無しさんちゃんのイメージにピッタリだよ!」


「一目惚れして買っちゃったんですよね〜。

…はい、できました!

メイク完了です!」


ビジュアル系の美人な淳くんの出来上がり。




その美人さんは立ち上がり、

優しく私の左手を取って言った。


「ねー名無しさんちゃん、

そのピンキーリングにしたお願いごと…俺に叶えさせてくれないかな?」


「え?」



「俺、このピンキーリングのジンクス知ってる。

彼氏ができるんでしょ?」


「!!」



知ってるの?!

叶えさせてって事は…??



笑顔のまま頷く淳くん。



私が左手小指にしてる指輪を抜いて、右手に付け替えた。


「このピンキーリングってさ、

願い事があるときは左手に、

願いが叶ったら右手につけるんだよね」


ガーリーな彼はどんなジンクスもお見通しだった。




色々嬉しすぎて、

私は笑顔の淳くんに抱きついた。






友達から聞いたとき半信半疑だったジンクス、

でも信じてみたくて、
好きな人と結ばれたくて買ったリング。


効果抜群でした。


私のピンキーリングは
1日にして願掛けから恋のお守りに変わってしまった。
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