BL 黒とシロ

□闇雲に走っても…。
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雨は嫌いだ。

高校3年生になった今、ふとそう思った。

自分の浅い経験から起こした過ちが、こんな感覚で戻ってくるなんて思わなかった。


「黒〜飲み物買いに行かねー?」

「いいよ〜」

ダルそうに、絡んでくるこいつはシロと呼ばれている親友。

俺は黒井雅也だから、黒。

「そーいや、今度のプレゼンどうする?」

「あの授業嫌いだ。」

シロはヤンキー目指してるとこの前宣言していたが、随分甘いヤンキーだ。

屋上のベンチに座る俺の背中ピッタリにシロの背中がくっ付く。

「っ…」

「んっ?
なんでいきなり立つんだよー
俺を落とす気か!!」

「バカ。もたれかかんな
ヤンキー計画どこ行ったんだよ」

「あ、うっせー俺は自己流ヤンキーなんだよ!!それよりプレゼン〜俺無理ー」

完全に「あ」が付いたので忘れてたっぽい。

「あの授業嫌いだ。」

「黒壊れたか?」

「嫌い。」


遠まわしに嫌いって言われた。
元カノ。

「俺は好きだよ」

「え…?」

「情報の授業は、プレゼン以外」



この頃勘違いが過ぎる。

自分の考えてる事がバカなんだ。

あの日から。
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