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□3.新入り
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ユノに会おうと半端強引に連れてこられたのは局長の部屋。
わたしあの人苦手なんだけど…。

「し、失礼します〜…。」
『ロミオが一番ビビってんじゃん…。』

ロミオはそっとドアを開ける。
そこには豚のような顔つきで腕を組んで待ち構えるグレム局長と超セクシーなお姉さんが机の上に座っていた。

「なんだ、貴様ら。」

グレム局長が問う。

「あ、あれ?ユノは?」
「今頃ヘリで上空…かしら。」

お姉さんが上を指すと、ロミオががっくりとうなだれる。

『ね、ねえ…あのアダルティなお姉さんは誰?』
「レア博士だよ。ラケル博士のお姉さん、姉妹。」

あの不思議さんのお姉さんか…。
姉妹にしては大きさが…。

「何か?」

レア博士が首をかしげた。
わたしは手をブンブンと振ってなんでもないことを伝えると、クスリと笑われる。

「貴様ら、ここに何をしに来た。」
「おわ…おい、ユカ!なんとかして!」
『えー…。』

不機嫌ゲージが溜まってきたグレム局長を見て、すべてを押しつけてきたロミオ。
提案したのはロミオでしょうが!?
まったく…。

『え、えっと…、グレム局長って、モテるんですね…?』
「ちょーーーっ!?」

あー、馬鹿だわたし!
何とかしようと思ったらとんでもないこと言っちゃった!?
グレム局長は「はあ。」と溜め息を吐いてわたしを哀れみの目で見る。

「馬鹿か、公務だ。公務。仕事だ。」

よかった。怒ってなかった…。
ホッと一息ついて安堵する。

「そしてこれからも仕事だ。
さあ、行った行った。」

シッシと手で払われたので回れ右してズラかる。
そうしようと思ったら何も無い所で足をくじいた。
そして、目の前にいたロミオの服も一緒に引っ張ってしまい、道連れに。

『あ!』
「おわっ!?」

転んだ時、ソファも一緒にひっくり返る。
すぐに立って『すいません!』と謝り、ソファを直そうとすると。
下には鞭とユノの写真が…え?

「こ、これって…えす「出てけーー!!」」

モノを見て察したロミオが口に出そうとしたら、グレム局長につまみ出された。
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