dream

□第七章
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翌朝目が覚めたエレナは1人朝食をとっていた。

「…」

まだ皆は起きて来ないのか、ただ静かな部屋でクロワッサンを頬張って水を飲み干すと鞄を持って学校へ向かった。


いつもと変わらない教室にそろそろ退屈していると、ネイトが目の前に現れた。

「何で昨日連絡くれなかった?」

優しく微笑んでくれるネイトだったが、エレナはどうしても彼に心を開けなかった。

「ネイト、あなたはいつだって優しくしてくれる。それは嬉しいけど…」

「いいよ。好きでやってる事だから」

「いい人すぎるよ」

エレナは思わず笑ってネイトから視線を外すと、廊下の先に見覚えのある黒い服を着た男が立っているのに気が付いた。

「エレナ…?」

ネイトが尋ねるとエレナは彼を押しのけて男の様子を伺っていると、その男はエレナに気が付き逃げるように廊下を駆けて行った。

「待て!」

その様子を見てエレナは男を追い掛けるとネイトは「何だよ」と肩を竦めて笑った。





(何で彼らが…?)

疑問を抱きながらも男を追い掛けていたが、曲がり角を曲がった瞬間、男を見失ってしまった。

「ちっ…」

舌打ちをしてエレナは仕方がなく諦めた。











その頃、マホーンは2人を連れて病院へ来ていた。

「深く吸って、吐いて」

元就と元親は酸素ボンベを口に当て、呼吸を整えていた。

「脈拍が戻ってきましたよ」

医師がマホーンに伝えるとマホーンは頷いた。

「大分、酸欠状態へ陥っていましたよ」

そう言い残し医師は3人の元から去っていった。

「あいつもアンタらのお仲間か?」

元親は酸素を吸いながら尋ねるとマホーンは頷く。

「さぁ用事も住んだことだ。帰るぞ」

病室を出て行こうとするマホーンに元親は声を掛けた。

「なぁ!今日ぐらい外出歩いてもいいだろ?」

な?と笑う元親だったがマホーンは無表情で元親を見つめ「早くしろ」と答えた。

「…あいよ」

自分の願いを受け入れてくれるわけもなく、元親は肩を落としてマホーンの後を歩いた。
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